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ピアノの湿度対策 3

前述のフレンジと言う部品に原因がある場合は、回転軸になる金属の棒状の部品〔センターピン〕
を交換して修理を行います。
このセンターピンは長さ約12mm・太さは1.200mmから1.500mmまで0.025mmずつ段階的に
太さの違う部品があり、そのフレンジがスムースな回転運動をする為に最も適した太さの物を選択
して交換します。
又、織フェルト〔ブッシングクロス〕に潤滑剤を塗布するだけでスムースな回転運動が行えるように
なる場合もあります。
しかし、この処置で完全永久に直る訳ではなく管理環境が変らなければ同じ個所で同じ症状が
再発する可能性が十分にあります。

又、動きの悪さが特に目立つ鍵盤だけ数本修理をしても、実際にはその他の鍵盤でも同様の
症状が起こっていると見るべきで、その症状がかなりひどくなってしまった物から順次不具合が
発覚するだけで、全ての鍵盤がその予備軍であると思って下さい。

このような説明をして、予防策やアクション全体に対する処置をお薦めしても
「高くつくから動かなくなった鍵盤だけ直して!その他は何もしてもらわなくていいです」
とおっしゃるお客様がおられます。
そんなお客様にかぎって、少し経過すると又他の鍵盤で同様の症状が発生した時に
「つい最近直してもらったばかりなのに、又鍵盤が戻らない所が出てきた。もう一度キチット直しに
来て下さい」とお叱りのお電話を頂戴する事があります。

前回修理時から1~2ヶ月以内程度で修理をした鍵盤に全く同様の不具合が発生した場合は、
クレームとして賜わるようにはしていますが、それ以上の期間が経過していたり、他の予備軍に
不具合が発生している場合は勿論料金を頂戴しています。
現実には次々と他の鍵盤に不具合が発生する事が殆どです。

不具合の発生都度1本づつ直していたのでは、その都度出張費や技術料等が必要で、合計すると
結果的にはかなり高額になってしまう事が多いと思います。
又、常に動きの鈍い鍵盤とスムースな鍵盤が入り混じった状態で我慢しながら弾奏しないと
いけない事にもなってしまいます。




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プロフィール

 Piano Platz

Author: Piano Platz

ベヒシュタイン認定ピアノ技術者

ヨーロッパ製ピアノのメンテナンス・販売から消音ユニットの設計・開発などの仕事をしています。

  http://www.pianoplatz.co.jp

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